☆ 気中ワイヤ放電加工 ☆

気中ワイヤ放電加工は,加工液を基本的には使用しない加工法です.図1に実際にセカンド
カット(側面の加工)を行っている様子を示します.このように,加工液を使用しなくても加工を行うことができます.

図1 セカンドカットの加工の様子


気中ワイヤ放電加工の特長

@ 加工反力が小さいため,ワイヤのたわみや振動が少なく,液中加工と比較して真直度が良い.
また,表面粗さもよい.

図2 真直度の比較結果(工作物60mmt)

                       同じ加工条件でセカンドカットを行った後,表面粗さ計で形状を測定.
                       液中加工は模式図の様にワイヤが振動するため,真直精度が低下する.
                       気中加工は振動が低減されるため,精度が良い

 

A ギャップが狭いので,複雑で微細な形状を高精度に加工できる

図3 加工溝の比較結果

                                            15°の狭いコーナの加工結果.気中加工
                                            の方がギャップが狭いため,シャープに
                                            加工されている.

 

B 加工液である水を使用しないため,電解腐食を生じない.

図4 ファーストカット後の工作物表面
                                            への影響

                                            液中加工は黒くポツポツと電解腐食が発生している.
                                            気中加工は加工液を一切使用しないため,電解腐食
                                            の影響がない.